アメリカへ大学留学をお考えの方へ。
留学したいけど、、、お金がぁぁぁぁぁ(泣)
そのお悩み、めちゃめちゃ分かります!!私もそうです。
そもそも、大学留学ってどのくらい費用がかかるの?
奨学金は?
出来るだけ費用を抑えて留学するには?
バイトできる?
次から次へと疑問が出てきますよね。
留学するには「お金のはなし」は避けて通れません。特にアメリカの大学へ学部生として留学する場合、かなり費用がかかります。事情通かどうかでも、かかる費用が変わってくるので、ある意味、情報戦です。
お金のことについては沢山お話しすることがあって、これまで大学でかかる費用や生活費、バイト事情、留学生のリアルお財布事情、もらえるお金について解説してきました。
今回は、アメリカの大学について、ものすご〜く膨大なデータを持っているU.S.Newsから、”10 Universities Where International Students Get Aid”「留学生が奨学金を(最も多く)もらえる10の大学」をご紹介します。
日本人でも皆知っている、あの名門大学もありますよ!
本記事を読んだ後は、一気に留学の夢が近づくはず!
確かにアメリカ留学はお金がかかるけど、何かしか道はある!と思ってもらえると思います。
このウェブサイトでは、留学前に絶対知っておいた方が良い情報を「アメリカ留学Tips」としてシリーズでお伝えしています。真剣に留学(特に大学留学)を考えている方はぜひ他の記事もチェックしてみてください。
1. U.S.Newsとは?
U.S.Newsとは正式名U.S.News & World Reportという時事解説誌で、一般的にはU.S.Newsで知られています。現在はオンラインのみの発行です。ウィキペディアによれば、Time、News Weekに次いで、時事解説誌として全米3位の発行部数を誇るそうです。
アメリカには偏差値など存在しないのですが、実は色々な観点から大学をランク付けするウェブサイトは多くあります。中でもU.S.Newsの大学ランキングは老舗かつ有名で、毎年注目されています。
U.S.Newsの大学ランキングは、全米の大学を全国、地域別、分野別、リベラルアーツ大学などに分けてランク付けしています。データが厚く、内容が濃く、信頼できるソースなので、留学前の情報収集にチェックする人は多いです。
U.S.Newsは、大学ランキングを作成するだけでなく、所持している膨大なデータを使ったり、取材したりして、大学に関する役立つ記事をいっぱいアップしているので、ぜひ参考にしてみてください。
※U.S.Newsの大学ランキングは大学の概要を掴むのに良いのですが、それだけでは情報量が足りないし、そのランキングにこだわる必要もありません。他のランキングサイトや情報サイト、各大学のサイトも確認するなど、きちんと情報収集をして比較検討してください。
2. 留学生に奨学金を最も多く出した10大学(2019年度)
さて、ここではU.S.Newsの記事、
10 Universities Where International Students Get Aid「留学生が奨学金を(最も多く)もらえる10の大学」を元に、私が意訳し解説を加えます。
なお、“Aid”とは「支援、援助」ですが、ここでは”Financial Aid”「財政支援」という意味で使っています。さらに、留学生(大学の学部生)がアメリカで受け取れる財政支援は、実質「奨学金」なので、“Aid”をそのように訳している部分もあります。>>>留学生に対する財政支援の詳細はこちら
<以下、U.S.Newsより>
The Institute of International Educationの最新のデータによると、2018年度、アメリカの高等教育における留学生の割合は5.5%であったが、多くの大学の歳入において留学生が占める割合は非常に高かった。
NAFSA(Association of International Educators)は、留学生がアメリカ経済に対して、2018年度410億ドル($1=110円として、4兆5100億円)貢献したという。
しかしながら、留学生は、アメリカ人学生と異なり、財政支援の対象とされないことが多い。例えば、連邦政府の財政支援も留学生を対象外としている。
まず、アメリカの大学は新年度が9月からなので、年度は9月〜翌年8月ベースです。
アメリカの大学に魅力を感じて各国から留学生たちが来ますが、一般的に、アメリカ人学生より留学生の方が自己負担がかなり多いのは事実です。私の実体験としてもそう感じます。
例えば、公立であれば、留学生は州民の2〜3倍もする州外民の学費を払わなくてはなりません。
また、アメリカ人学生は、大学の費用の約30%を奨学金、同じく30%を学生ローン、そして残りを自己負担(親なり自分なり)で賄っています。つまり、約60%は何らかの財政支援を受けていることになります。そして、アメリカ人学生なら、奨学金や学生ローンを受けられるチャンスは学内・学外ともに多いです。
対して、留学生が学外で奨学金を受けられるチャンスはわずかです。そして、基本的に学生ローンは組めません。となると、アメリカ国内では、大学からもらえる奨学金が唯一の拠り所となります。
しかしながら、大学の中には留学生に奨学金を申し出てるところがある。
2019年度U.S.News大学ランキングに掲載された大学のうち、461の大学が少なくとも50人以上の留学生に奨学金を出しており、その平均額は$23,410であった。
最も多く留学生に奨学金を出した10大学の平均額は$68,569である(下表参照)。
コロンビア大学は、2019年度一番多く奨学金を出した大学で、300人近くの留学生に平均$71,069を付与した。同大学は、2020年度全米で最も費用が高い私立大学であり、学費と諸費用あわせて$64,380となっている。
461大学の奨学金の平均額がかなり高くて驚きましたが、恐らく、学費がかなり高いのだと思います。そのうち、Top10の大学は学費も奨学金もケタ違いですね!
コロンビア大学は2019年秋学期に12,312人の留学生が学部や院生等として在籍していると大学のウェブサイトで公表しています。コロンビア大学は大きな総合大学で、学費は専攻によって全く異なります。もっとバカ高い専攻もあるし、安い専攻もあるので、記事のマルッとした$64,380をそのまま受け止めてしまうのは、ちょっとキケンかもしれません(確かに学費の高い大学に間違いありませんが)。
恐らく留学生向けの奨学金が他と比べても充実しているのでしょうが、たまたま優秀な留学生が多くて全学生が対象となる奨学金を留学生が勝ち取ったという可能性も含まれていると思います。
また、「300人近くの留学生」がUndergraduateだけだとすれば、「300人」は919人中上位32.6%となり、Graduate/ Non-Degreeも含めた12,312人中なら上位2.4%の留学生が奨学金を獲得したことになります。平均$71,069もの奨学金を3割以上のUndergraduateに支給するとは考えにくいので、恐らくGraduate等も含んだ「300人」で、かつ理系、医学系をはじめとする学費の高い専攻の学生に付与しているのではないかと推測します。
今回Top10リストに上がった大学は、いずれも私立であり、ニューヨーク州、マサチューセッツ州、コネチカット州など東海岸に位置している。
これら10の大学は、全米総合大学ランキングや全米リベラルアーツカレッジのランキングでもTop10に入っているものが多い。
ハーバード大学は、全米総合大学ランキング2位となっているが、2019年度は平均$66,805を留学生に援助した。ウィリアムス大学は、全米リベラルアーツ・カレッジのランキング第1位の大学で、やはり2019年度に平均$68,456の援助を留学生に行っている。
アメリカの大学は、ヨーロッパのピューリタン達が東海岸に到達したときに、自分たちの子息や宗教指導者を育成するのに資金を出し合って創設したのがはじまりです。なので、今も「歴史ある名門校」とされる大学は東海岸に集中していて、全部私立です。>>>詳しいアメリカの大学の歴史はこちら
Ivy Leagueに代表される名門校は、学費も一級です。現在アメリカでは、中国人、インド人留学生が多いですが、そうした国の留学生が皆、高い学費を払う能力があるとは思えません。名門校は資金が潤沢だから、奨学金を多く出しても優秀な留学生には来て欲しいのでしょう。またそれが呼び水となって留学生がより多く来ることになり、大学の財政を潤すという循環ができていると思います。
アリゾナ州立大学テンペ校は公立で、今回の10大学の中には含まれていないが、最も多くの留学生に援助を行っている大学だ。2019年度は2,803人の留学生に対して、平均$4,737付与した。
州立大学でそんなに留学生に奨学金を出しているとは驚きです。アリゾナ州は経済規模はアメリカで中ぐらいの州ですが、グランドキャニオンという有名な観光名所があったり、近年はハイテク産業が盛んだったり、色々とバランスが取れた州なのかもしれません。アリゾナ州立大学は、ビジネス系に強く、Graduate Programが評価されている大学なので、そうした専攻を希望している方には朗報かもしれません。また、他の公立大学でも奨学金の可能性は捨てないで、大学に問い合わせてみると良いですね。
<2019年度 留学生に最も多く奨学金を出した大学 Top10>
※下表は、U.S.Newsが2019年度、50人以上の留学生に対して最も多く奨学金を出した大学をまとめたものです。条件に合致しない大学はランク外になっていますが、本来はランキングされるだろう大学がもっとあります。
大学名(州) | 奨学金を受けた留学生の数 | 留学生への奨学金平均額 ($) | U.S.Newsの大学ランキング |
---|---|---|---|
Columbia University (NY) | 299 | 71,069 | 全米総合大学ランクNo.3 |
Skidmore College (NY) | 96 | 70,250 | 全米リベラルアーツ・カレッジランクNo.36 |
Amherst College (MA) | 133 | 69,434 | 全米リベラルアーツ・カレッジランクNo.2 |
Dartmouth College (NH) | 261 | 68,998 | 全米総合大学ランクNo.13 |
Williams College (MA) | 108 | 68,456 | 全米リベラルアーツ・カレッジランクNo.1 |
Duke University(NC) | 211 | 68,044 | 全米総合大学ランクNo.12 |
Stanford University(CA) | 245 | 68,000 | 全米総合大学ランクNo.6 |
Wesleyan University (CT) | 95 | 67,468 | 全米リベラルアーツ・カレッジランクNo.20 |
Swarthmore College (PA) | 67 | 67,165 | 全米リベラルアーツ・カレッジランクNo.3 |
Harvard University (MA) | 605 | 66,805 | 全米総合大学ランクNo.2 |
さて、いかがだったでしょうか。
あくまで目安と捉えて頂いて、どんな留学生がいくら奨学金を獲得しているのか、直接大学に問い合わせることをお勧めします。
それにしても、意外ともらえるんだと思いませんか?
確かにアメリカの大学は費用がすごくかかるけど、経済的な理由で諦める必要はないと思いませんか?
沢山情報を集めて、なんでも物怖じせずチャレンジしていけば、必ず道は開けますよ!