
アメリカへ移住してみたいな。
グリーンカードはどうしたらもらえるんだろう?
もしあなたがそんな夢を持っていたら、それを叶えてくれるかもしれない、費用$0、申し込むだけの超楽ちんな方法を知っていますか?もちろん、真っ当な方法で、です。
答えは、アメリカ政府が主催する「グリーンカード抽選プログラム(Diversity Visa Program、別名Green Card Lottery)」。
毎年10月に募集があります。
申請にかかる所用時間は20分くらい。自分でタダで簡単に申し込めます。
当選すれば、アメリカの永住権を取得できちゃうんです。
しかも、グリーンカード抽選プログラムは、時間も費用もかからない上に、スポンサー要らずというのが本当に良いです(※基本的にアメリカのビザ取得は会社や家族などの後ろ盾、スポンサーを必要とします)。
私がシカゴで会った日本人の友人はGreen Card Lotteryに当選し、グリーンカードを取得していました。私自身は永住まで考えず学生ビザを取得しましたが、やはり学生ビザには色々な制約があります。特に社会人留学生だと窮屈に感じると思います。また、一度渡米したらもっとアメリカで頑張りたいという欲も出てきます。永住権があれば、外国人としてではなく、アメリカ市民に近い形で住むことができます。当選すればラッキー、当選しなくても損することはないくらいの考えで、Green Card Lotteryにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
それでは、グリーンカード抽選プログラムについて解説していきます。
1. グリーンカードとは?

1. グリーンカードでできること
グリーンカードはアメリカ永住権保有者に与えられるカードのことで、永住者カードとも呼ばれます。選挙権、被選挙権など一部の権利は認められていませんが、アメリカ全土どこでも、いつまでも住むことができます。就学、就労や起業が可能です。教育面では、州立の学校なら住民用の学費が適用されるので学費が相当安くなります。学生ローンを組むこともできるし、学外バイトもできます。
これらは、留学生が取得する学生ビザでは基本的にできないことです。また、留学生は「外国人」であるため、受けられる行政サービスに限りがあります。例えば、新型コロナの給付金は、外国人(留学生含む)は除外されました。
2. 通常のビザ取得とグリーンカード抽選プログラムの大きな違い
通常、永住ビザや長期滞在ビザを取得する場合、バックアップしてくれるスポンサーが必要になります。アメリカ人(永住者含む)の配偶者や家族、アメリカの企業、あるいは、グローバル企業などがスポンサーとなったり、学生ビザであればアメリカの学校がスポンサーとなったりします。つまり、アメリカ側の保証人のような存在が必要です。
また、個人的に永住ビザや長期滞在ビザを申請する場合は、弁護士を通すことが普通です。手続きが煩雑だったり、法的なサポートが必要だったり、不当な扱いを受けないようにするためです。
しかし、グリーンカード抽選プログラム はスポンサー不要。これは物凄く大きい。関連の面倒な手続きがないので、時間も費用も手間もかからない。アメリカ政府が実施するものなので、不当な扱いを受けることも考えにくい。
ただ、グリーンカード抽選プログラムは移民率の低い国からの移民を斡旋するものなので、既に沢山の移民がいるインド、中国、メキシコ、カナダなどは除外されています。
現状、日本は移民が少ないため、グリーンカード 抽選プログラムの対象国となっています。チャンスがあるなら使ってみたくなりませんか?
2. グリーンカード抽選プログラム(Diversity Visa Program)とは?

多くの外国人が喉から手が出るほど欲しいアメリカのグリーンカード 。取得方法はいくつかありますが、大抵、労力もお金も時間もかかります。その点、グリーンカード 抽選プログラムはネットで応募して抽選や面接に通れば永住権がもらえます。夢のような話です。しかも応募自体は無料!
この抽選で毎年55,000件のグリーンカードが発給されます。
移民の多様化を図るため、移民率の低い国の国民が応募した場合に、コンピューターで抽選を行って永住権を発給しています。いかにも移民の国・アメリカらしいシステムです。毎年10月に応募受付が実施され、当選すれば応募から約2年で永住権取得が可能となります。
繰り返しになりますが、日本はアメリカへの移民率が低いので、日本国籍保有者は応募が可能です。
と言っても、気になる当選率はここ数年1%以下と狭き門のようですが…
3. グリーンカード抽選プログラム申し込み方法

1. 申し込み方法
申し込み方法は毎年同じです。
- 年1回、約1ヶ月間にわたって募集があります(10月初旬〜11月初旬)
- 受付期間中に下記のURLにアクセスし、入力して提出するだけ。入力は氏名など簡単なものです
- 応募無料
- 当選後はビザ申請手続きおよび面接があります
<2021年の申請(2023年分)>
- 募集期間:2021年10月6日正午12時(EDT)〜11月9日正午12時(EST)
- 抽選結果の確認期間:2022年5月8日〜9月30日
- 詳しくは、次のウェブサイトをチェックしてください。ブラウザによって飛べないことがあるかと思いますが、その場合はURLをコピペしてください。
- https://travel.state.gov/content/dam/visas/Diversity-Visa/DV-Instructions-Translations/DV-2023-Instructions-Translations/DV-2023-Instructions-English.pdf
- https://dvprogram.state.gov
アメリカ時間なので注意してください。また、締切間際は多くの人がアクセスするのでウェブサイトの動きが悪く、最終日はサーバーがダウンして全くアクセスできない状態になります。早目に行った方が良いです。
2. 応募資格
- グリーンカード 抽選プログラム対象国の国民であること
- 以下のいずれかに該当すること
- 高校卒業または同等以上の教育を受けていること
- 過去5年の間に2年以上の勤務経験があること
※既に何かしらのビザを取得してアメリカに在住している場合は応募できません。しかし、アメリカ以外の外国、例えばカナダ在住の日本国籍保有者が申請することはできます。
3. 用意するもの
6ヶ月以内に撮影したパスポートサイズの写真データ。サイズは2×2 inches (51×51 mm)。応募(エントリー)の際、ウェブサイト上で提出します。
※ビザ申請時には各種書類の提出が必要となります。
4. 取得までのプロセス
Step 1 アメリカ政府の公式ウェブサイトで応募
Step 2 抽選結果発表。当選していたら次に進む
Step 3 移民ビザ、および、外国人登録の申請を提出
Step 4 その他書類提出
Step 5 面接
以上、グリーンカード 抽選プログラムの解説でした。
ちなみに、2021年分は、当選者55,000件のうち、アメリカ政府は14,000件しか発給しておらず、残りは9月末に期限が来て無効… その対応策を出すのかどうか、現時点ではまだ分かりません。酷い話です。この話にご興味があれば、こちらの記事をチェックしてみてください。
なお、アメリカのビザ関係の記事はこちら。海外へ行くときにビザは非常に重要なので、下記の知識は予め持っておくと良いですよ。
それでは、当選してビザが発給される2023年はパンデミックが終息し、政治も社会も安定していると期待して!