アメリカへ大学留学を考えている方へ。
こんな疑問、ありませんか?
どうやって大学を選べばいい?
日本の大学だって決めるのに苦労する訳で。アメリカの大学なんて尚のこと、
何が何だか分からない…
最初はそんな気分になります。
勝手が違い過ぎるので、どうやって留学先の大学を決めたら良いか分からないのは当然です。しかも詳細は英語じゃないと分からないし。
でも、留学にかかる膨大なお金、時間、エネルギー、周りのご厚意や励ましを、無駄にしたくはないですよね?それならば、あなたが成長できる、満足できる、最高の留学先を探さなければなりません。
私は、自力で100校近く探し、アメリカの大学へ留学→転校→転科→卒業しました。その経験から、あなたの大学選びに役立つ情報をシェアできればと思います。
このウェブサイトでは、留学前に絶対知っておいた方が良い情報を「アメリカ留学Tips」としてシリーズでお伝えしています。真剣に留学(特に大学留学)を考えている方は、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。
1. アメリカの大学を選ぶのが難しいのは当たり前
日本で生まれ育てば、日本の学校情報は、自然と持っています。周囲の話だったり、テレビや雑誌、本であったり、知らないうちに知識があるものです。しかも、偏差値という、ある意味便利な物差しがあるので、「自分のレベルに合う学校」を自動的に見つけられます。また、アメリカに比べれば、学校の数もそれ程多くないため、比較的行きたい学校を見つけるのが簡単です。
でも、アメリカの大学へ行くとなると話が違います。なぜか??
- 日本では、アメリカの大学情報が極端に少ない
- アメリカは大学数がめちゃめちゃ多い
- アメリカの大学は色々な種類がある
- アメリカの大学には色々なプログラムがある
- アメリカの大学の費用は日本とケタが違う
- 大学によって費用が全く異なる
- 奨学金のこともしっかり考えなくてはならない
- アメリカに偏差値など無い
- 何歳でも入学できる
- 違う大学に同時に通うこともできるし、違うプログラムを取ることもできる
- 主専攻に加え、副専攻を取れる
- 転部、転科も簡単にできる
パッと思いつくだけで、こんなに理由が挙げられます。
実際、日本にはアメリカの大学情報なんてないに等しい。
それじゃぁ、路頭に迷うのは当たり前じゃん!
日本/日本語でアメリカの大学情報を探すには限界があります。まずは、英語でアメリカの大学情報を集められるようになる。これが先決、とても大事なことです。最新かつ正しい情報は英語じゃないと得られないからです。英語の勉強にもなるので、頑張りたいところ。
ただ英語が分かっても、アメリカの大学のシステムが分かっていないと理解できないことも多々あります。そういうときは、本サイトをお役立てください。
また、追い討ちをかけるようですが…
世界大学ランキングは当てになりません!
世界大学ランキングは、教育の質より研究実績を反映しているので、そもそも研究してない大学はランキングの対象外です。でも、アメリカの大学の真髄は、教育の質にあります。名門大学の大半は教育専門の大学で、世界大学ランキングから除外されてしまっている。だから、世界大学ランキングは「大学探し」には使えないツールです。注意してくださいね。
もっと言うと、どんなランキングせよ、色々なバイアスがかかっているので、参考程度と思ってください。10位、20位違ったって大差ありません。良い大学だって、良いプログラムだって、ランキングによっては下位になっていたり、対象外になっています。ランキングは、「知らない大学を知る」、「ザックリとした情報をつかむ」のに使うくらいが丁度良いと思います。
さらに、アメリカの大学は、認定機関からカリキュラムや成績の付け方について厳しく管理されています。ハーバードだろうが、小さいコミカレだろうが、大雑把に言えばどの学校でも授業の難易度は同じと考えて良いです。だから「名前」だけで選んで行くのは無意味です。
2. アメリカの学生はどうやって大学を選ぶ?
やはりアメリカで生まれ育てば多くの大学情報に触れるので、アメリカの学生は自然と行きたい大学の目星が付いているようです。
日本だと、東京をはじめとする都市部の大学、偏差値の高い大学へ行きたい人が多いと思います。でも、アメリカ人にはそういう感覚がありません。大学受験もないし、浪人なんて概念もないし、大学ランキングなんて見ないです。そもそも、どこの大学へ行っても、授業レベルや成績のつけ方が同じだし。
じゃぁ、アメリカの学生はどうやって大学を選ぶのか?というと、
フィーリングが合うか
コスパが良いか
この2点がポイントです。
実はアメリカの名門大学に入るのは、そう難しいことではありません。でも入ったところで、授業料があり得ないほど高いため、卒業した時点で莫大な借金を抱えることになります。学費の高騰は、アメリカの社会問題と言ってもよいくらいで、教育ローンは住宅ローンに次いで大きく、40代でも返済している人がいます。
だから、「予算の許す範囲で最適解を選ぶ」。これが、彼らの正解です。できるだけコストをかけずに、気に入った大学へ行きます。
大学を選ぶ基準は、大体次のようなものが挙げられます。
- 評判の高い大学の中で最も奨学金を多く出してくれる大学
- 地元の州立大学
- 自分のやりたいことができる大学
- 校風が合う大学
- 自分のポテンシャルを最大限に出してくれる大学
- 少人数制でしっかり学べる大学
- 様々なサポートが手厚い大学
- 優秀な教授、優秀な学生がいる大学
- 良い成績を取れる大学
- チャンスに恵まれた大学
- 就職、大学院進学に有利な大学
- 安全で環境の良い大学
地元の州立大は地元民なら安く行けるので選択肢の1つになりますが、経済的に余裕があれば、州外の大学へ行くことを好む人が多いと思います。
アメリカ人て、よく移動するんですよね。例えば、学士課程、修士課程、博士課程は、それぞれ全く別の大学へ行くことが一般的です。環境を変えてチャレンジする、より良い所へ行く、新しいネットワークをつくる、そういう考えが当たり前のようにあります。
3. あなたがベストな留学先を見つけるための手順
日本人のあなたが留学先を選ぶ場合も、基本的にはアメリカ人と同じで良いと思います。
やはり、「予算の許す範囲で最適解を選ぶ」。「できるだけコストをかけずに、気に入った大学へ行く」。これが一番重要。
以下、具体的な基準を再掲します。
- 評判の高い大学の中で最も奨学金を多く出してくれる大学
- 学費の安い大学
- 自分のやりたいことができる大学
- 校風が合う大学
- 自分のポテンシャルを最大限に出してくれる大学
- 少人数制でしっかり学べる大学
- 様々なサポートが手厚い大学
- 優秀な教授、優秀な学生がいる大学
- 良い成績を取れる大学
- チャンスに恵まれた大学
- 就職、大学院進学に有利な大学
- 安全で環境の良い大学
ベストマッチする大学を見つけ出すには、
▶︎まず、コストに注目します。
アメリカには無数の大学があるけれど、コストで絞り込むと検索しやすくなります。
さらに、あなたに最も奨学金を出してくれる大学、学費の安い大学をチェックします。学費が高くても、奨学金を多く出してくれる学校もあります。アメリカの大学から出る奨学金は返済不要です。必要なら、どのくらい奨学金を出してくれるのか、事前に大学へ問い合わせましょう。
ちなみに、公立大学については、留学生は州外民の高い学費を払うことになるので私立の平均的な学費と変わらず、奨学金はあまり期待できないです。
▶︎同時に、プログラムに注目します。
例えば、「○○大学は、ビジネス・プログラムに定評がある」など、各大学、得意分野があります。自分の専門分野がハッキリしている場合は、その分野で評判の良いプログラムを持つ大学を探します。プログラム・ランキングを使うと探しやすいと思います。
アメリカの大学(学部課程)は「教養重視」=「専門性が薄い」傾向があります。学部レベルに適切な専門プログラムが無ければ、サッサと大学院へ行って専門性を高めた方が良いでしょう。
だから、本当に専門をやりたい人は、Bachelor of ArtsやBachelor of Scienceといった薄いプログラムではなく、ちゃんと
専門プログラムに入ること、大学院へ行くこと
を強くオススメするよ!!
もし、まだ「自分のやりたいこと」が明確でないなら、リベラルアーツ・カレッジへ行っても良いし、Bachelor of Arts/ Bachelor of Scienceのプログラムで好きな専門分野を取れば良いと思います。
いずれにせよ、プログラムは留学の肝になる部分です。きちんとCourse Catalogも見て、プログラム内容を把握しておきましょう!
▶︎次に、大学の規模をチェックします。
私が強くオススメするのは、規模の小さい大学、「教授:学生」の割合が小さい大学です。
なぜなら、規模の大きい大学は、ハッキリ言って学生の面倒見がよくないから。
そもそも、アメリカ人に日本レベルのサービスを求めることはできません。規模が大きくなると、「忙しい」などと言って、ちゃんと学生をケアしない先生やスタッフが普通にいます。集中力・注意力が欠如し、いい加減な仕事をしてる人も多く見ました。酷いと、あなたが被害を被ることもあります。
何でも手取り足取り誰かがやってくれる日本社会で育ったあなたにとって、アメリカの規模の大きい大学は非常にやりにくいと思います。特に英語に慣れないうちは。
その点、お互いの顔がちゃんと分かるくらいの規模の大学へ行けば、それだけサポートも手厚くなります。小さくてアットホームな雰囲気の学校がオススメです。そういう学校は、学校関係者皆引っくるめてFamilyと呼んだりします。モチベーションを保ちやすいし、良い成績を取りやすいです。
▶︎校風が合うかどうかも大切なポイントです。
どこの大学もOpen Campusといって、学校説明会のような日があります。学校案内がありつつ、ランチが出たり、催し物があったり、色々な疑問に答えてもらったり、先生や在校生と交流できるチャンスです。
最近はバーチャルやSNSでOpen Campusをしていることが多いので、日本にいても参加できると思います。自分に合うかどうかは、自分の目で見て、感じるのが一番間違いないです。気になる学校のOpen Campusには、積極的に参加していきましょう。
また、どんな先生がいるか、先生のプロフィールもちゃんと確認しましょう。在校生や卒業生に、学校や先生に対する印象を聞けると良いですね。
留学前に気になる大学のサマースクールへ行って、様子を見てみるというのも1つの方法です。あるいは、その大学の先生にリモートでも何でもレッスンをお願いしてみるのも良いと思います。もし個人レッスンしてくれれば、推薦状も取りやすいし、その大学にコネクションができるので、合格しやすく奨学金も取りやすいと思います。
▶︎安全性、環境もしっかりチェック。
私が最初にミネソタ州へ留学した理由の1つは、ミネソタが比較的リッチで安全、安定した州だからです。日本のように安全な国はないですからね。異常に怖がる必要はないですが、銃、強盗(抵抗すると射殺されます)、ドラッグ、レイプには気をつけなければなりません。大都市は、やはり犯罪率の高いところが多いです。
田舎の方がのんびりしているし、在学中は遊ぶ余裕もなく勉強するしかないので、個人的には適度に田舎の学校へ行けば良いと思います。実際、名門校と呼ばれる学校は、そういう地域にあるし、大学自体が街のようになっていて、校内に何でも揃ってます。
ちなみに、犯罪マップは色々ありますが、Truliaという住宅情報サイトは様々な街を網羅している上に、色々な街情報を掲載してくれているので、安全性の確認や地域の情報収集に使うと良いと思います。安全性は、適当な物件をクリックすると、その周辺情報の1つとして”Crime”が出てくるので、それを開けば視覚的に分かります。アプリでも見ることが出来ますよ。
▶︎スタッフ陣が優秀かどうかもポイント
仕事は先生のツテで見つかることもありますが、基本はCareer Servicesを通して探すことになります。そのスタッフ達が、ちゃんと学生のキャリアを考えてくれているか、ちゃんとケアしてくれるかどうか、見ておいた方が良いです。きちんと学生のことを考えているなら、常に情報発信をし、ワークショップを開き、相談にも柔軟に対応してくれ、卒業生や外部の方々を招いて色々な企画を出しています。
また、留学生の窓口となるInternational Student Advisorが、きちんと留学生に関係する法令に明るいか、ちゃんと仕事ができる人かも見ておきましょう。ちゃんと質問に答えられなかったり、適当に返してくるような人は信頼に足りません。どういう受け答えをするか、問い合わせや手続きをする中で入学前にちゃんと様子を見ておいた方が良いです。対応の悪い人や仕事のできない人だと、色々面倒なことになります。
Academic Advisorには、どうやって単位を取るかなど、学業に関する様々なことを相談します。実際には入学してから、あなたに担当のAcademic Advisorが付くと思いますが、あなたのAdvisorが相談に足る相手かも、ちゃんと様子を見て知る必要があります。
良い大学なら、こうしたスタッフ陣も優秀で、学生へのケアが行き届いていますよ。