外国へ旅行に行きたい、留学したい、住んでみたいというとき、事前に現地の情報を集めるのはものすごーく大切です。
特に、安全性、利便性はよく確認しないとね!
身内や友人が現地にいないなら、自分で情報を集めるしかありません。観光程度ならガイドブックやネット、Google Mapsなどである程度知ることができますが、住むのに必要な情報やディープな情報というのは中々お目にかかれないのではないでしょうか。
シカゴについては、日本では街の名前が知られているくらいで、実際どんな街かまでは知られていないと思います。シカゴ在住と言っても、実際日本人の多くは北の郊外に住んでおり、シカゴ市内の日本人在住者は本当に少ないです。またシカゴは大きな街なので、在住者でもごく一部しか知らなかったりします。
私は、シカゴ市内の北から南まで6地域(Hyde Park, Bridge Port, Chinatown, Pilsen, Albany Park, Brighton Park)に住んだことがあり、危険な南側を除けばほぼ市内全域が活動範囲です。多分、そういう日本人はかなり珍しいと思います。
そんな経験から、特にシカゴに長期滞在したり住むことを考えている方向けに、シカゴ市内のリアルなまち情報についてシェアします。長くなるため、本記事では、まずダウンタウンより南側のNeighborhoodsを紹介します。
なお、シカゴの基本情報(位置、面積、人口、気候、時差など)は、「アメリカ、シカゴってどんなところ?【シカゴ在住者の街案内①】」をご覧ください。
1. Neighborhoods
日本だと、通常、区町村名や住所と呼称が一致しています。例えば、「新宿」と言ったら、思い浮かぶのは東京都新宿区や新宿駅の辺りのはず。目的地まで案内するとしたら、目印となる建物などを伝えます。
でも、アメリカはちょっと違います。住所は「番地、通りの名前、市名」で表示されるので、住所を言ったところで周りはピンと来ません(検索すれば別ですが)。でも、エリア別に呼称があるので、そのエリア名を言えば「あぁ!あそこね。」と分かってもらえます。あるいは、「○○通りと△△通りのところ」と言うと、より具体的に場所を理解してもらえます。現地で生活している人たちは、そうしたエリア(Neighborhoods)や通りの名称、位置が自然と頭に入っているんです。
シカゴ市内の各地域の名前については、シカゴ市のウェブサイトに、とても分かりやすい地図(Community Area Map)があったので下に転載します。必ずしも住人が使う呼び名と一致している訳ではありませんが、大体の場所を把握するのにとても役立つと思います。
さらに細かい呼称については、下のGoogle Mapsと比較しながら見ると分かりやすいと思います。
それでは、シカゴのNeighborhoodsについて、特徴を説明します。上の2つの地図と見比べながら読み進めてください。
(1) Downtown(Loop)、South Loop
©︎Chiharu
① Loop
シカゴの中心、ダウンタウンはシカゴ川の南側にあり、”Loop(ループ)”と呼ばれます。CTA(シカゴ市交通局)の電車の高架橋が中心地を丸く輪(ループ)のように囲っていることから、そう呼ばれるそうです。
ここには、金融街やウィリスタワーなどの高層ビル群、シカゴ市役所、非常に大きくて美しいハロルド・ワシントン図書館、シカゴシアター、シカゴシンフォニーの本拠地、ピカソの無題というモニュメント、ミレニアムパーク、グラントパーク、シカゴ美術館など多くの観光スポット、多くの有名なレストランやバー、24時間オープンのダイナー、カフェ、フードトラックが集まっています。本当に色々な意味でシカゴの中心です。
さらに、Loopの中心的な場所と言うと、State Streetになります。1800年代後半には既にシカゴ1番の繁華街になっていて、ここにはMacy’s、T.J. Maxx、Target、Block37、25 East Washingtonなどをはじめとしたデパート・ショッピングセンターの他、DSW、Skechers、Vans、Crocsなどの靴屋さん、ファストファッションブランド(ユニクロのシカゴ2号店もあります)、スポーツウェアブランドなど多くのショップが軒を連ねていて買い物が楽しいです。またシカゴ発の有名なポップコーン屋さんGarrett Popcornがダウンタウンに数店舗あるので、小腹が空いたら立ち寄るのも良いですね。ちなみにハイブランドの店舗はここにはなく、少し北のMagnificent Mileにあります。
Loopの東側はミシガン湖に沿ってミレニアムパークやグラントパークがあり、年中数え切れないほどのイベントが開催されています。グラントパークを突っ切ってミシガン湖まで行くと、ヨットハーバーがあったり、サイクリングやジョギングを楽しめたりして、市民の憩いの場所になっています。
② South Loop
©︎Chiharu
Loopの南側、South Loop(Roosevelt Rdくらいまでをそう呼びます)は高層ビルは少なく、Loopほどではないものの、レストラン、カフェ、バー、ライブハウスなどが集まっています。Wabash StとState Stの間、Roosevelt Rd沿いにRoosevelt Stationがあります。この駅はGreen Line、Orange Line、Red Lineの3線が乗り込むSouth Loopのハブ駅です。駅からすぐ近くにTrader Joe’sやJewel-Oscoなどのスーパーがあり、意外と生活があります。
東側のミシガン湖沿いにはシェッド水族館、フィールド博物館、アドラープラネタリウムを擁するMuseum Campusがあります。
また、西側のRoosevelt RdとClark Stの辺りは大きなショッピングエリアで、Target、H&M、Old Navy、Victoria’s Secret、LOFT、Ulta Beautyなどが、Roosevelt Rd沿いに川を越えてさらに少し西へ行くとCanal Stの辺りにWhole Foods、Maxwell、Marshalls、T.J. Maxxといった高級スーパーやデパートなどが並んでいます。
シカゴには大学が多くあり、ダウンタウンにもキャンパスが沢山あります。私が通ったColumbia College はLoopからSouth Loopにかけて、20近く校舎があります。
ダウンタウンは何でもあって便利ですが、住むには家賃がかなり高いです(NY, LAに比べればマシですが)。大学生の多くはダウンタウンの周辺、あるいは、Oak ParkやCiceroなど比較的近いシカゴ郊外から通っています。またシカゴは電車やバスが非常に便利なので、車を持っていない人も多く、必要なときにはUberやLyftを使っています。
(2) Near West Side(West Loop、Greek Town、Little Italy)
① West Loop
©︎The Real Deal
West LoopはLoopの西側、Near West Sideと呼ばれる地域の北東にあり、グルメでお洒落な場所として知られています。
ここは元々、精肉業で栄えたところです。シカゴのあるイリノイ州の隣、ウィスコンシン州は全米有数の畜産・精肉産業地帯として有名ですが、実は今もシカゴには精肉工場があり、ウィスコンシン州からのお肉を加工・販売しています。そしてシカゴはニューヨークと並び世界で一番お肉が美味しい?!ところと言われています。
West Loopでは高級レストランからB級グルメまで楽しめます。焼肉の「牛角」シカゴ店もここにあります。またCity Wineryというレストランは美味しいワイン、地中海料理を味わいながらライブミュージックが楽しめるのでとても人気です。
② Greek Town
©︎Greektown Chicago
West Loopの下にはGreek Townがあります。ここはその名の通りギリシャ系移民が多く、日本では珍しいギリシャ料理のお店がいっぱいあります。ギリシャ料理は、日本人の口に合うし、とても美味しいのでチャンスがあればぜひ試してみてください。Halsted St沿いはお店が多く、お洒落な感じす。
また近年、このエリアに韓国系スーパーのH Martができました。輸入品のため、ちょっとお高いですが日本の食材やお刺身、お酒、バス用品、化粧品などを豊富に取り扱っているので、とても重宝します。もちろん、韓国の商品が一番多いので、韓国料理を作ったり食べたりしたいときにも便利です。
なお、この辺は夜も人通りが多いですが、暗くなるとあまり雰囲気が良くありません。1人で夜フラつくのは止めましょう。
③ Little Italy
©︎Chiharu
さらにGreek Townの下にはLittle Italyがあります。文字通りイタリア移民の町で、イタリア料理のお店が多いですが、この辺は何と言ってもイリノイ大学(UIC: University of Illinois at Chicago)のキャンパスで殆ど占められているため、UICの町という感じがします。
Roosevelt RdとHalsted Stの近くにはSt Francis of Assisi Catholic Churchという大きな教会があって、素晴らしいゴスペルが聴けます。クリスチャンでなくても参加できます。このエリアのHalsted St沿いにはレストランが多く、Pilsenから続くメキシコ料理のお店や、バー、チキンウィングスで有名なチェーン店Popeyes、アイスクリームのCold Stone Creameryがあります。
Halsted Stは南北に延びる大きな通りで、35th Stから北へ向かっては断続的に沢山のお店が並んでおり、比較的大きくて華やかな通りです。
またCostcoがAshland Aveと15th Stにあります。日本でもお馴染み、コストコです。アメリカではTは発音せず「コスコ」と呼びます。会員制ですが、食べ物・生活雑貨からメガネ、家電、家具までお得に色々買えます。アメリカ人が大好きなスーパーの1つです。
④ その他
Near West Sideの西側エリアは特に目立ったものはありません。行ってTri-Taylorくらいまでです。そのさらに西(West Loopの西)にあるEast Garfield ParkやNorth Lawndaleは危ないと言われるエリアです。
East Garfield Parkは日中なら女性1人で歩いても問題ないですが、町のガラは良くなく、必要がなければ行くのは避けた方が良いです。North Lawndale辺りは、銃犯罪が多く、警察も緊張感を持って職務にあたっている場所になります。昼でも行くのは止めましょう。
(3) Near South Side、Chinatown
① Near South Side
Near South SideはSouth Loopのすぐ下、南側にあります。
©︎McCormick Place
シカゴはアメリカのほぼ中央にあるため、全米から人が集まりやすく、コンベンション、会議、産業見本市などが多く開かれています。
Near South Sideの東側には北米最大のコンベンションセンター、McCormick Placeがあります。この辺も便利で住みやすいです。
② Chinatown
©︎Chiharu
McCormick Placeの真西には、アメリカの中でも大規模なChinatownがあります。Chinatownは観光地としても、食事する場所としても人気です。
このエリアに住んでいるのは、もちろん、中国人あるいは中国系アメリカ人で、たまに他の東アジア人や黒人を見かけます。白人、ヒスパニックの住人は殆ど見かけません。
Chinatownはダウンタウンから近いのに、驚くほど家賃が安く、中華料理を中心としたアジア系レストランやアジア系の食材を扱うスーパー(Park to Shop、Starlight Marketなど)、お茶屋さんがあるので、日本人には便利で有り難い場所と言えます。特に26th StにあるPark to Shopは、日本の調味料やお菓子、冷凍食品なども売っているので重宝します。バーガーやフレンチフライに飽きたら、手頃にアジア料理が味わえるので助かります。さらに中国人の大家さんは家賃や契約期間などを交渉しても柔軟に対応してくれることが多いので、その点も非常に有り難いです。
しかし総合的に考えると、住むところとしてはお勧めしません。Chinatownは全体的に景観があまり良くなく、外にあるゴミ箱から異臭を感じます。建物の造りや住環境はチープな感じが多いです。また人によりますが、私の経験から言うと、日本人と中国人がシェアで一緒に住むには衛生面など色々と難が生じます。さらに中国人大家さんの殆どは中国語しか話さないため(広東語のみで北京語を話さない人もいます)、問題が発生したときに困ります。もっとも、大家さんが英語を使えないこともあり、中国人の賃貸物件は主に中国人Wechatコミュニティの中で取引され、一般に出回ることがありません。中国人の友人がいないと物件を見つけるのは難しいです。
Chinatownは完全に中国人の町であり、中では中国語が使われ、全てが中国化されています。本土から来ている中国人たちは何不自由なく本国と同じように暮らせると言います。せっかく限られた時間の中で、アメリカで英語を勉強しようと思っているなら、わざわざChinatownに住む必要はないでしょう。
さらに、アジア人=金持ちと思っている、黒人の一部の悪い人たちが町を徘徊したり隠れたりしています。そのため、特に夜は、ひったくり、不法侵入、泥棒、強盗殺人(射殺、刺殺)などがそれほど珍しくないです(とはいえ、このくらいでは誰もChinatownを危ない場所とは認識しません。。。)
また黒人のホームレスたちが、Archer AveとCanal St、あるいはCermak RdとCanal Stの高架橋の下に住んでいます。彼らが他人を傷つけることはないですが、いつも薬局のWalgreensの辺りにいて、お金をしつこくせびって来たり、中には非常にタチが悪い人がいるため嫌な思いをすることがあります。
Chinatownはたまにご飯を食べに行ったり、食材を買いに行く場所として利用するのが良いでしょう。
(4) Lower West Side(Pilsen、Heart of Chicago)
左:Preview Chicago、右:Cool Things Chicago
① Pilsen
Lower West Sideは、Near West Sideの下にあります。Pilsenはその東側にあり、Chinatownの西側に位置しています。元々はチェコの移民によってできた町ですが、現在はメキシカンの町として知られています。
シカゴの中でもCool Placeとして知られていて、特にPilsenのダウンタウンに当たる18th Stには沢山のレストラン、バー、ショップがひしめき合っています。Simone’s、意外なところでベトナム料理のHaiSous Vietnamese Kitchen、La Vaca Margarita Bar、La Luna、Honky Tonk BBQ、Dusek’s Board & Beer、S.K.Y、Pollo Express、Coyotes、Canton Regio Mexican Food、Taqueria Los Comales、5 Rabanitos Restaurante & Taqueriaなど、人気レストランがこの通りにズラリと並んでいて、ナイトライフも楽しめます。
美味しい料理、アート、音楽で溢れた町なので、アーティストやミュージシャンが多く住んでおり、レストランやバーで生演奏を聴けます。ジャズの他、やはり土地柄でメキシカンミュージックをよく耳にします。
18th Stを真っ直ぐ西へ進むとHarrison Parkがあり、住民の憩いの場になっています。野球、テニス、バスケ、バレーボール、水泳、ピクニックと何でも楽しめます。敷地内にはNational Museum of Mexican Artがあり、メキシコの文化に触れることができます。
18th Stの下にあって東西に走るCermak Rdも大きな通りで、Cermak Fresh Market、Aldiなどスーパーや薬局のWalgreensがあり、買い物に便利です。
Pilsenの東側、Cermak RdとUnion Aveの辺りにはホームレスのテントがズラリと並んでおり、あまり綺麗とは言えません。とは言え、彼らが他人に危害を与えることはないです。
Cermak Rdから数本西側にあるHalsted Stはレストランやショップが多く、さらに北へ向かうにつれ華やかになっていきます。
Pilsenはお洒落スポットなのに、比較的家賃が安く、安全で住みやすいです。場所によっては、女性が夜1人で近所のお店まで飲み物などを買いに行っても大丈夫なくらい平和です。
② Heart of Chicago
Heart of ChicagoはPilsenのすぐ西隣りにありますが、皆Pilsenと呼びます。実際、メキシカンが多く、Pilsenとの境もよく分かりません。しかし、ほぼ住宅地のためPilsenのような華やかさはなく、スーパーや使い勝手の良いお店は殆どありません。唯一、Walmartがこのエリアにあります。
Heart of Chicagoの西側はMarshall Squareと接していますが、Marshall Squareはあまり安全ではありません。Heart of ChicagoからMarshall Squareへ向かっていくと、昼でも独特の危ない雰囲気があります。近寄らない方が良いでしょう。
(5) Bridgeport
©︎Chiharu
Bridgeportは、Archer Ave沿いにChinatownから南西に1つ下ったところにあります。ここは、Chinatownからの流れで中国人が多いですが、Archer Ave沿いに西へ向かうと少しずつヒスパニックが多くなります。また35thから南側は黒人が多いです。
ここで有名な場所は、何と言ってもWhite Sox Stadiumです。Sox-35th Redline Stationから歩いてすぐです。ゲームがあるときはファンが詰めかけ、駐車場でバーベキューなどをしています。夏の間は、毎週末スタジアムから花火が上がるので、私はいつもアパートから花火を見るのを楽しみにしていました。また、35th Stを挟んだ野球場の反対側には、Armour Square Parkという大きな公園があり、野球、サッカー、プール、テニス、バレーボールなどができます。
Sox-35th Redline Stationのすぐ東側にはイリノイ工科大学(Illinois Institute of Technology)があります。ここから東へは、特に夜は行かない方がいいです。雰囲気が良くないです。また、35th Stから南は危いと言われます。危険という場所でも大概昼間は大丈夫なところが多いですが、そういう所は夜は車でないと危険です。35th St自体は場所によって安全なところとそうでないところがあります。私は、深夜によくSox-35th Redline Stationから35th Stを15分ほど西に向かって歩いて帰宅していました。それでも警察署が通りにあるからか、危険を感じたことはなかったです(当然、日が落ちてから女性が1人で歩くのは避けるべきですが)。
35th Stは、かつて賑やかな通りだったそうです。しかし今は見る影もなく、駅の周りでも小さなGrocery Shop、Coffee Shopすらありません(写真左は、35th Stです)。それでは住民はどこで買い物するかというと、Halsted St沿いになります。35th StとHalsted Stと交差する辺りから北に向かってレストランやファストフード店、薬局、スーパーなどが並んでいます。特にここのCermak Fresh Marketは、他の店舗と比べて安く、売り場は広く、アジア系の野菜や果物が充実していて大変重宝します。地元民お気に入りのスーパーです。
Halsted Stの西側は、ヒスパニック系の住民が多くなります。各家よく庭を手入れしていて景観が良いです。このエリアにあるBridgeport Coffeehouseは地元の人に愛されているコーヒーショップで、コーヒーはもちろん、バーガーやラップなどの軽食も美味しいです。
Bridgeportのアパートは小さいという特徴があり、1ベッドルームが4畳〜6畳くらいです。そのため他の地域と比べて、家賃が比較的安いです。ダウンタウンにほど近く、それなりに便利で治安も良いので学生が住むのに適していると思います。
(6) McKinley Park
McKinley Parkは、Archer Ave沿いにBridgeportから更に南西に1つ下ったところです。中国人住人の割合よりヒスパニック系住民の割合が高くなり、スペイン語をよく耳にします。Archer Ave沿いにお店が多く、Cermak Fresh Market、Jewel-OscoなどのスーパーやDollar Treeという100円ショップ、レストラン、ファストフード店が並んでいます。24時間営業のDiner “Huck Finn Restaurant”や、朝食やブランチが人気の”New Archview Restaurant”、シーフード店”La Palapa”などのレストランの他、McDonald’s、KFC、Burger King、Wendy’sといったファストフード店がWestern Aveと交差する周辺に集まっていて、こんなにファストフード店が集まる所は見ないので珍しいです。他にもTargetやMariano’sがあり、便利です。
町の西端にはその名の通り、McKinley Parkという公園があって、ウォーキング、ジョギング、犬の散歩をしている人たちをよく見かけます。
この町はダウンタウンから結構離れており殺風景な感じもしますが、62番のバス1本で30分ほど乗ればダウンタウンへ行けますし、Orange Lineも走っているのでアクセスはそれ程悪くありません。車があれば問題なしです。家賃はダウンタウン周辺に比べれば少し安めになります。治安は特に良くも悪くもないです。
(7) Brighton Park
Brighton Parkは、Archer Aveに沿ってMcKinley Parkから1つ南下した所にあります。ほぼ、シカゴ市の端になり、ダウンタウンよりも隣のCicero市やMidway Airportに近いです。ヒスパニックの町で、スペイン語、英語が話されています。
Archer Ave沿いと47th St沿いにお店が多く、メキシコ料理の手頃なレストランから少し高級なお店まで沢山のお店が並んでいます。Mariano’sやAldiの他に地元のヒスパニック住民愛用のスーパー、Super Mercados El Guero y Mexico、薬局Walgreens、ファッション系デパートのT.J.Max、Dollar TreeやFamily Dollarといった100円ショップもあり品揃えが充実しています。そして、このエリアにはパン屋さんが数件あります。アメリカには日本のようにどこにでもパン屋さんがある訳ではないので、あるというだけで気分が上がります。美容系ショップ、洋服屋さん、保険屋さん、郵便局、カフェ、バーなど何でもあり、町の中で生活に必要なものは買えますし、ちょっと足を伸ばせばTargetやHome Depotにも行けます。
ヒスパニックの人たちはお店でも感じが良いし比較的きちんと対応してくれるので、安心してサービスを受けられます。治安が良く、家賃は安め、車があればダウンタウンまで20分、62番バスで約1時間で行け、Orange Lineも走っています。特に車があれば住みやすいです。
(8) Hyde Park
©︎Chiharu
シカゴの南側は銃犯罪などが多く危険と言われていますが、南にあって唯一、安全でオアシス的な町がHyde Parkです。Ivy Leagueの1つ、シカゴ大学(University of Chicago)があります。そのため、大学の周りは広範囲に警備員が常時立っていて、暗くなっても安心して外を歩くことができます。
街並みはゆったりとしていて美しく、ヨーロッパのような雰囲気があります。私はシカゴの中で最もHyde Parkが好きです。南側ということで比較的黒人の人が多い(アフリカン・アメリカン、アフリカ人、南米の黒人)ですが、白人、ヒスパニック、アジア人が混ざり合って平和に住んでいます。東側はミシガン湖があり、ビーチ、科学博物館(Museum of Science and Industory)、Jackson Parkというとても大きな公園があります。Hyde Parkは緑が多いですが、特にこの辺は湖と緑が本当に綺麗です。皆それぞれ本を読んだり、遊んだり、スポーツを楽しんだりしています。
Hyde Parkのダウンタウンは53rd Stになり、お洒落なお店が沢山並んでいます。大概のお店がHyde Park内にあるので困ることはありません。美味しいレストランもいっぱいあって、57th st沿いにあるSalonica Restaurantというギリシャ料理店はとてもオススメです。同じく57th stにあるMediciも大変人気のあるピザ屋で、デリやベーカリーもあって気軽にテイクアウトできます。日本食が恋しくなったら、Kikuya Japanese Restaurantの他にいくつか和食を食べられるお店があります。他にも沢山素敵にカフェやレストランがあって全て挙げられません。。。アメリカ、タイ、ベトナム、インド、日本、イタリア、ギリシャ、メキシコ、アフリカなど様々な国の料理が楽しめるので飽きないです。
実は、オバマ前大統領ご家族が以前Hyde Parkに住んでいて今でもそのお宅が観光名所?として残っています。ゆかりのレストランやバーバーもあり、そんなことを知っていると楽しさが増すと思います。
ダウンタウンへは、2番、6番のバス1本で20分ほどで行けます。終バスでも多くの人が乗っているので、怖いと思うことはありません。移動は基本バスか車になりますが、バスでRed LineやGreen Lineの駅に一度出てダウンタウンへ行くこともできます。
(9) 最後に
シカゴのダウンタウンより南側をご案内してきましたが、いかがでしたか?もちろん、他にも沢山のNeighborhoodsがありますが、他は危ない場所だったりするので割愛します。特に最近は新型コロナでホームレスが増え、Black Lives Matterを契機とするデモや暴動が頻発するとともに警察が萎縮してしまっているため治安が悪く、銃犯罪が急激に増えています。きちんと情報を集めてから現地へ行ってくださいね。