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アメリカのお金 基礎講座

留学生活
この記事は約11分で読めます。

アメリカでお金ってどう持てばいいんだろう?

アメリカでの滞在や留学が決まった場合、真っ先に浮かぶのがお金の問題。でも日本ではアメリカのお金事情ってあまり知られていないと思います。日本だと今でも現金を使うのが主流ですが、実はアメリカはかなり違います。知らないと結構戸惑ってしまうので、ここでサクッと学んでしまいましょう。

私も渡米当初は戸惑ったぁー

皆がそうならないようにここで説明しちゃうよ!

本記事ではアメリカドルの基礎知識とあわせて、アメリカではどのような方法でお金を使うのか解説していきます。

1. アメリカドルについての基礎知識

©︎Chiharu

アメリカの通貨はUSドルです。通貨単位はドルとセントがあり、1ドル=100セント。

1ドル以上は○○ドル、1ドル未満は○○セントと呼びます。

例えば、スーパーのレジで”$28.36”が支払い額となったとき、店員さんはこう言います。

”It’s gonna be twenty eight dollars and thirty six cents.”

アメリカ国内で主に流通しているコインは1、5、10、25セントの4種類、そして紙幣は1、5、10、20、50、100ドルの6種類です。(この他に50セントや1ドルのコイン、2ドル紙幣もありますが、激レアでほとんど流通していません。)

① コイン

1セント(1 Cent/1 Penny)

4種類の中で唯一色が違う、ブロンド色のコインです。日本でいう1円玉に相当します。エイブラハム・リンカーンが描かれています。

愛称でPenny(ペニー)とも呼ばれ、アメリカでは「ペニーを拾ったらラッキーなことがある」と言われています。

しかし、ペニーに対してお金という意識がないのか、道端、建物やバスなど、あちこちでペニーが落ちているのをよく見ます。

5セント(5 Cents/1 Nickel)

何故か4種類の中で2番目に大きなコインです。フチがツルツルで他のコインより少し厚めです。トマス・ジェファーソンが描かれています。

Nickel(ニッケル)という愛称がありますが、私自身は生活する中であまり耳にしたことがありません。

10セント(10 Cents/1 Dime)

4種類の中で一番小さなコインです。フランクリン・ルーズベルトが描かれています。

愛称がDime(ダイム)で、コインにも10 Centsではなく”ONE DIME”と刻印されています。皆 Dime というので、愛称というより通称と言った方が良いかもしれません。

25セント(25 cents/1 quarter)

4種類の中で1番大きなコインで、ジョージ・ワシントンが描かれています。

4枚で1ドルになるのでQuarter(クォーター)と呼ばれます。コインには25 Centsではなく、QUARTER DOLLARと刻印されています。各州でオリジナルのQuarterが造られているので、50種類以上のデザインがあります。

一番よく使うコインで、バス、電車、コインランドリー、駐車場などで必要になります。こうしたところではお釣りが出なかったり、quarterしか受付けない機械があったりするので、ある程度のquarterを用意しておく必要があります。

ドルからQuarterへの両替は、学校や寮などの両替機や銀行店頭でできます。口座を持っている銀行はもちろんのこと、中には口座を持っていない銀行でも、ただ窓口で”Can you exchange these dollars to quarters?”と言えば10ドル単位で両替できたりします。

<コインを受け取るときの注意>

私がミネソタにいた時、ミネソタ州がカナダと隣接しているからか、釣り銭にカナダのコインが紛れていたことがありました。またシカゴのアジアンストアで買い物したときには、釣り銭の中に人民元のコインが紛れていたことがあります。それ程頻繁に起こることではないし、コイン程度であればそんなに額は大きくはありませんが、釣り銭をもらうときはチェックするようにした方が良いです。なお、お釣りをもらう際、さすがに他国のお札が紛れることはないです。

② 紙幣の種類

アメリカで流通している紙幣は6種類あり、全て同じ大きさです。そのため、額面、色、デザインで見分けます。日本の紙幣に比べ、薄く弱く、しわくちゃだったり書き込みがあったりして汚いのを掴むことが多いので、正直、有り難みに欠ける感じがします。

1ドル

描かれているのはジョージ・ワシントンです。

5ドル

エイブラハム・リンカーン

10ドル

アレクサンダー・ハミルトン

20ドル

アンドリュー・ジャクソン

50ドル

ユリーズ・グラント

100ドル

ベンジャミン・フランクリンが描かれています。2011年から青色のデザインが出ていて、現在新旧入り混じって流通しています。

<お札を使うときの注意>

アメリカ国内では北朝鮮や中国からの偽ドル札が問題になっています。レジの人が自分が渡したドル札を透かしてチェックしても業務上必要でやっていることなので気にしなくて大丈夫です。しかし、お客側でお釣りをもらう時に透かしてチェックする人は見たことがありません。特に北朝鮮の偽ドルはかなり精巧なので、一般人が見分けるのは相当難しいです。

③ 知っておきたいドルに代わる英語表現

通貨単位がドルとセントであることは先に述べた通りですが、実は知っておいた方が良いドルの言い換え表現があります。それは$1,000未満のときに使う、”Buck(s)”、バック(ス)です。

例えば、こんな風に使います。

I got the nice couch just for 20 bucks! It’s a really good deal.

この素敵なソファ、たったの20ドルで手に入れたんだ!

すっごいお買い得だった。

”Buck(s)”は誰でも使う一般的な表現なので覚えておきましょう!

また、ちょっと単位が上がりますが、$1,000単位は”Grand”(グランド)と言い換えできます。複数形のSは付きません。2 grand=$2,000です。ただ、こちらは単位が大きいこともあって、”Buck(s)”ほど使われる頻度は多くありません。

もっとも、ドルが正式で”Buck(s)”や”Grand”はカジュアルな表現です。自分で使わなくても聞いて分かるようにしておきたいですね。

2. アメリカにおけるお金の流通の仕方

アメリカで代金の支払いをする場合、最も主流なのはデビットカードまたはクレジットカードでの支払いです。お店に行くと、”Debit or credit?” とよく聞かれます。次にチェック(小切手)が多いと思います。マネーオーダー(送金用小切手)も使います。また、アプリで送金するのも一般的です。現金以外の支払いがとても多いです。

賃金の支払いも、銀行振込、チェックが主流で、限られた職種で現金払いがあります。アメリカ社会における使用頻度の具合で言ったら、こんな感じです。

クレジット/デビットカード > チェック > アプリ、マネーオーダー、現金

アメリカ人は皆クレジットスコアというものを持っています。クレジットカードを健全に使っているか(きちんと返済しているか)を数値化したものですが、実はこれが社会的信用を得るのに欠かせません。例えば、家を借りるときなど、大家やマネジメント会社がクレジットスコアとバックグラウンド(犯罪歴)をチェックすることは非常に一般的ですし、就職する際にクレジットスコアを確認されるという話も聞きます。

クレジットカードはどんな小さな店でも少額からでも使え、色々と特典が付きやすい。きちんと返済していればスコアが高くなるので一石二鳥。そんな理由もあってクレジットカードで決済することが多いです。

現金も使いますが、日本のように主流ではありません。生活の中で現金を使うのはせいぜい1回$60〜70くらいまで、どんなに多くても$100までだと思います。

現金があまり使われないのは、偽札の流通防止や業務の効率化、盗難予防なども理由に挙げられると思います。またパンデミックになってから半年、2020年8月の今はコイン不足のため現金決済を避けるように勧められています。

アメリカに来る際、こうした違いは最初に知っておいた方が良いかと思います。

① 現金(Cash)

アメリカで普段$50札、$100札を使うことはあまりありません。小さなお店で大きいお札を使うと「お釣りがない」と言われてしまうこともあるので気をつけましょう。普段使うお札で一番大きいのは$20札です。

たまに釣り銭が出ないように計算して支払うと店側が理解できないからしない方が良いという話も聞きますが、私自身はそう思いません。稀に理解できない人もいますが、分かる人もいるし、何も考えずにただ受け取ってレジに打ち込むだけの人もいます。手持ちのコインを減らしたければ、試してみたら良いと思います。

お財布に現金を数十ドル持っていた方が安心といえば安心ですが、クレジット/デビットカードで何でも決済できてしまうので、あまり現金を持ち歩く必要はないです。私自身、カードだけで現金を持たずに出かけることはよくあります。

② デビットカード(Debit card)

アメリカで銀行口座を開けば、当然、銀行のカードがもらえます。銀行のカードには必ずデビットカードの機能が付いています。暗証番号(PIN)を登録すると買い物ができるようになります。デビットカードで買い物した後は、直接、銀行口座から代金が引き落とされます。

③ クレジットカード(Credit card)

デビットカード同様、銀行のカードにクレジットカードの機能を付けることができます。何種類もクレジットカードを持つより、主銀行付帯のクレジットカードを使った方がスッキリすると思います。

デビットと違う点は、クレジット会社が一度支払いを立て替えてくれて、後々クレジット会社に請求された額を支払う(口座引き落としがある)ことです。支払い方法も色々あり、一括返済、定額返済など選べます。またクレジットカードで買い物すると得点が付いたりします。

④ チェック(Check)

小切手です。日本だとビジネスでもしない限りあまり小切手を使うことはないように思いますが、アメリカでは非常にポピュラーです。

銀行口座を開くと、Check book(小切手帳)がもらえます。数十ドルで使うことはあまりありませんが、百ドル以上の、ある程度まとまったお金を払うのに便利です。家賃の支払いなどによく使われます。

チェックをもらった場合は、銀行のATMにそのままチェックを読み込ませて口座に反映させることができます(1〜数日かかることがあります)。あるいは銀行のアプリに写真を読み込ませて入金できる場合もあります。またグローサリーストア、スーパー、換金ショップなどで現金化することができます。

⑤ マネーオーダー(Money order)

送金用小切手、つまりは金券です。ほぼ銀行のチェックと使い方は同じです。まとまったお金を金券にして郵送したい時に使います。チェックとの最大の違いは、受取人が入金作業をしたときに、チェックを切った人の銀行口座に十分なお金がなければ弾かれてしまうことがあるのに対し、マネーオーダーは金券なのでその心配がなく換金できる点です。またマネーオーダーには差し当て人の名前と住所が書かれているため、他人が拾っても換金できません。そのため行政手続きなどでよく使われます。またチェックを受付けてくれるところは大抵マネーオーダーも受付けてくれます。

送金側からすると、銀行のCheck bookを持っていない人が、まとまったお金を送金するのに便利な方法と言えます。アメリカでのマネーオーダーの発行手数料は$1〜5で、郵便局の他、銀行、ガスステーション、コンビニ、グローサリーストア、スーパーなどで発行してもらえます。また郵便局では、アメリカ国内の送金だけでなく、日本やその他の外国へも送ることができます。

マネーオーダーを受け取って換金したい場合は、マネーオーダーが発行できるお店なら現金化できます。

⑥ アプリを使った送金

これは非常に便利で、アプリのアカウントを持っている人の間で自由に送金できます。手数料は無料か、通常の銀行手数料よりずっと安い金額です。チェックやマネーオーダー、現金を使うときの煩わしさが全くなく、瞬時に送金できるのが素晴らしいです。国内送金、国際送金ともにアプリでできます。ただ残念ながら、日本の銀行口座と紐付けできるアプリは見たことがないです。

大家さんの中にはアプリでの家賃支払いをオッケーしてくれる人もいます。ルームメイト間における光熱費等の支払いのやり取りや、友人間で送金したりするのによく使います。今の時代、皆スマホを持っているので、アメリカ人はこうしたアプリはいくつか持っています。日本にあれば良いのに、と思うサービスの1つです。

以下、アメリカ国内の送金でよく使われるアプリを簡単に紹介します。

Venmo

Cash App

Facebook

3. アメリカ人のお金に対する感覚

アメリカ人のお金に対する感覚は興味深いなと思います。

日本人だと「1円を笑えば1円に泣く」という言葉があるように、大切にお金を扱う人が多いです。でもアメリカ人はそうでもない。

ペニー、ニッケル、ダイムの細かいお金はどうでも良いっていう感じを受けます。時と場合によっては、お店や店員さんによっては、小銭がないからお釣りなしっていうこともあれば、小銭がないからと言って余計にくれたりもします。クォーターになると、かなり使うことが多くなるのでちょっと大切に使おう感が出てきます。

お札に対するアメリカ人のテンションを表すと、

$1 < $5 < $10 < $20 > $50 > $100

$20だとOohhh, yeahhhっ感じで気分が上がりますが、日頃$20より大きいお札はあまり使わないので、$50、$100だと「・・・」と興味が薄れるような面白さがあります。

また数ドルのやり取りなら、知らない人が見返りを求めずくれたりします。例えば、バスやコインランドリーなどで小銭がなくて困ってると、「あるよ!これ使いなよ」って言ってくれたり。でも1ドルを求めてくるホームレスはスルーする人が多かったりして(キリがないと言えばそうですが)、不思議な感じがします。

<ちょっと雑学>

USドルが流通している国はアメリカの他に結構ありますが、カンボジアに行った時に「どんなに汚くても良いけど、ちょっとでも切れているドルは受け取れない」と言われました。どんなお店でも同じでした。買い物している中で摑まされた、ちょい切れのドル札でしたが、そういうことに気を付けた方が良い場合もあります。

もっとも、アメリカ国内ではお札が多少切れていても問題ないです。

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